NEC GREEN ROCKETS
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第11節 3月27日(日) vs トヨタヴェルブリッツ戦 マッチレポート

試合情報

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グリーンロケッツ、「コリジョン・エリア」での攻防が勝負を分けたヴェルブリッツ戦を浮上の糧とできるか?
 
「コリジョン・エリア」という耳慣れない言葉で試合を振り返ったのは、これがホストスタジアム初登場となった、マイケル・チェイカDOR(ディレクター・オブ・ラグビー)だ。
コリジョン(collision)とは、衝突のこと。それも、自動車や航空機などの場合に使われる。
ラグビーでは、ボールを持った選手とタックルに入る選手の「激突」を意味していて、それが起こる場所は、つまり「接点」の周辺ということになる。
このエリアで、NECグリーンロケッツ東葛は、トヨタヴェルブリッツに前半から後れをとった。
特に前半は、接点で押し込まれた結果がヴェルブリッツの得点に結びつき、5対29とリードされた。実戦での初勝利を目撃しようと、柏の葉公園総合競技場に集まったクルーにとっても、ジリジリするような展開が続いた。
 
「確かに前半は、ほとんど攻める機会がなく、ヴェルブリッツの攻撃の圧力を止めようと選手たちがボールキャリアに寄り過ぎてしまい、フィールド全体を守ることができなくなってしまった」


そう振り返ったのは、この試合でゲームキャプテンを務めたNO8フェトゥカモカモ・ダグラスだ。
特に最初に奪われた2つのトライは、いずれもヴェルブリッツに連続攻撃を許して地域的に後退し、ゴール前で密集周辺に防御が集まったところで外側にボールを運ばれたもの。接点での劣勢を意識するあまり、「フィールド全体を守ることができなくなった」のだった。
それでも、グリーンロケッツは少しずつ防御を修正。
ゴール前でのモールに対する防御でも踏ん張り、食い下がる。
そして、1PGを追加された後の26分には、ラインアウトから左へ展開。



SO金井大雪からパスを受けたダグラスが、CTBマリティノ・ネマニに絶妙なタイミングでパスを通してラインブレイクを生み、最後はサポートしたCTB児玉健太郎がトライに仕上げて、クルーの溜飲を下げた。


これで元気を取り戻したグリーンロケッツは、リスタートからのヴェルブリッツのアタックをしっかり前に出て止め、接点を押し下げる。少しずつだが、コリジョン・エリアでの戦いを盛り返した。
ところが――そんなグリーンロケッツの出足を止めるために、ヴェルブリッツはSOライオネル・クロニエが防御ラインの背後に小さなキックを落とす。
密集からボールが出るや、すぐ防御に飛び出そうと、意識が前掛かりになっていたグリーンロケッツ防御ラインの、背後に生まれた小さなスペースを見逃さなかったのだ。
もちろん、グリーンロケッツも、FBトム・マーシャルが素早く反応。いち早く落下点に駆けつけたが、芝生で足を滑らせて転倒。こぼれ球を拾われて、トライに結びつけられた。
さらに36分には、17点差を追い上げようと攻めたところでパスをインターセプトされて、24点差がついてしまった。
 

ハーフタイムの間に、ロッカーではFW陣を中心に、熱心な話し合いが行われていた――。
そう明かしてくれたのは、ロバート・テイラーHC(ヘッドコーチ)だった。
「選手たちの間から、もっと激しくコンタクトして、コリジョン・エリアで負けないようにしようと、情熱的な話し合いが行われ、後半は終了直前までヴェルブリッツを無得点に抑えることができた。24点差をつけられても、選手たちは、決して諦めることなく最後まで戦い抜いたのです。それが今日の収穫でしたし、今季、グリーンロケッツが大きく変わったところだと思います」
ハーフタイムのディスカッションは、ディフェンスに反映されただけではない。
チーム全体に新たなエナジーが注入されたのだ。
 
後半開始直後からヴェルブリッツに厳しい圧力をかけたグリーンロケッツは、ハーフウェイライン付近でマイボールのラインアウトを得る。ここではミスがあって相手ボールのスクラムとなったが、このスクラムでペナルティを得るとゴール前のラインアウトに持ち込んだ。
「静岡ブルーレヴズ戦のレビューをきっかけにスクラムが変わりました」


そう打ち明けたのは、このところ1番として先発を続けているPR石田楽人だ。
「ブルーレヴズ戦では相手との間隔を詰め過ぎて、反則をとられる原因になっていた。でも、自分たちの強みは、相手としっかり間隔を開けて、いい姿勢で相手にヒットすること。だから、もう一度自分たちの強みに戻って、いい姿勢でヒットすることにフォーカスしようと話し合いました。それから、前に出られるようになりましたね」
前半のスクラムでは、両チームとも反則をとられたが、それでも「ペナルティをとられたスクラムでも相手を押して終えることができた」と、手応えをつかんでいたのだ。
そして、ゴール前のラインアウトでは、通常なら後方にボールを投げ込んでモールを形成するが、このときは前方に立つLOルーク・ポーターに素早くボールを投げ込んで意表をつき、そのまま一気に押し込んでFL大和田立のトライに結びつけた。
チャンスでミスを連発した前節から、ラインアウトもまた修正が為されていたのだ。
これでスコアは10対29。
しかも、続くリスタートでヴェルブリッツのキックが10メートルラインに届かず、マイボールのセンタースクラムからの再開となる。
流れは完全にグリーンロケッツに傾いた――かに見えた。
 

しかし、アタックでいい形を作りかけるが、肝心なところでトライに結びつくようなタイミングでボールが出てこない。
たとえばセンタースクラムからの攻防では、防御から圧力をかけてヴェルブリッツにキックを蹴らせ、それをマーシャルがカウンターアタック。児玉がサポートしてWTB宮島裕之を走らせたが、宮島が捕まったところでボールを奪われる。
さらにその直後には、自陣の防御で粘ってミスを誘い、こぼれ落ちたボールに飛び込んだ金井が、なんとかネマニにつなげようと手で送り、ネマニが大きく突破。ハーフウェイラインまで前進するが、そこでの球出しが遅れてアタックが停滞してしまう。
チャンスを作りかけるのだが、トライの匂いが漂うまでには広げられなかったのだ。



「アタックでも相手を押し込むことができれば、ボールを確保してアタックをより継続できるようになる。また、ペナルティを減らすことにもつながります。だから、コリンジョン・エリアの戦いを制することが大切なのです」
そう話すのは、チェイカDORだ。


確かにグリーンロケッツは、ハーフタイムを境に粘り強いディフェンスを取り戻し、終了直前まで後半のヴェルブリッツの得点をゼロに抑えた。その反面、粘り強く守って反撃に出たところでターンオーバーを許し、あるいはペナルティを犯して、自陣に戻される場面が多かった。
実際、反則数は、ラインアウトの間隔を開けずにフリーキックを与えたものも含めて21。80分の試合時間を考えると、4分に満たないインターバルでペナルティを犯している計算になる。
これではテンポの良いアタックを仕掛けるのは難しい。
チェイカDOR、テイラーHC、ゲームキャプテンのダグラスといったリーダー陣が、試合後にコリジョン・エリアの大切さを強調したのには、そんな理由があったのだ。
 
グリーンロケッツは、これから1週間のバイウィーク(休養週)を挟んで、次節はビジターとしてコベルコ神戸スティーラーズと対戦する(4月10日 神戸総合運動公園ユニバー記念競技場 14時30分キックオフ)。
前回の対戦では、前半にいい時間帯を作り出してリードを奪いながら、好機に得点をたたみかけられず、逆転で敗れているが、そのリベンジを果たすためにも、そして残り5試合となったシーズンを1つでも上の順位で終えるためにも、今は何よりも勝利が求められる。
シンプルに、「各自が110%、115%と上乗せして自分の力を発揮すること」を勝つための方法論として挙げるのは、地道な努力の末に初キャップをつかんだポーターだ。
テイラーHCも、「トレーニングの段階から、各自がそれぞれのプレー水準を上げるようにチャレンジすること。そうやって、精度の高いプレーができるようになれば、自ずから準備のレベルが上がり、プレーを正確に遂行できるようになる」と、個々のレベルアップをキーファクターに挙げる。
果たして、あと2週間で個々のレベルアップは果たされるのか。
グリーンロケッツの挑戦は、いよいよ最後の5試合を残すのみだ。

スターティングメンバーなどはこちらよりご覧ください。

リーダーズコメント

マイケル・チェイカDOR(ディレクター・オブ・ラグビー)

今日は負けましたが、内容的には良いボールキャリーもあったし、選手たちは良く戦ったと思います。前半はディフェンスのときに相手が来るのを立って待ち受けていましたが、後半は、積極的に前に出て、とても良いディフェンスをしていました。ああいうディフェンスを前半からできれば良かったのですが、それでもチームの強みが発揮された場面は確かにありました。
チームはまだ若く、負傷者もいてメンバーがなかなか固定できない状態ですが、この1週間で確実に良くなっていますし、これからも、もっと良くなる可能性があると思います。
残るシーズンに勝利をつかむためにフォーカスすべきなのは、まず相手とぶつかり合う「コリジョン・エリア」での戦いに勝つことです。
つまり、接点で前に出ることで組織的なディフェンスを続けることができるようになる。今日の後半は、組織防御が機能していましたが、もっと強く相手を押し戻すようなディフェンスができていれば、ボールを奪い返すチャンスがもっと増えたでしょう。
後半に何度か良いランでチームが前に出た場面もありましたが、そのときもコリジョン・エリアで相手に押し込まれてペナルティを取られています。こういう点を改善し、アタックでも相手を押し込むことができれば、ボールを確保してアタックをより継続できるようになる。また、そうすることが、ペナルティを減らすことにもつながります。
つまり、ペナルティを減らすには、コリジョン・エリアでの戦いに勝つことが重要なのです。
チームは今、かつては16チームで争っていたトップリーグから4チーム減ったなかで戦っていますが、それでも競った試合をできています。これから、今話したような改善点をもっと向上させていけば、さらに良いチームになっていくでしょう。
次節も、こうした点を修正しながら、勝利にフォーカスして臨みたいと考えています。
 
 
ロバート・テイラーHC

前半はヴェルブリッツの大きなFWに前に出られて、アタックをする機会がほとんどありませんでした。ヴェルブリッツにとってのラッキーバウンドがあったりと、不運なところもありましたが、ラグビーはコンタクトスポーツです。これまではコンタクトでそれほど負けることはなかったのですが、今日はそこで対等に戦えなかった。それが前半の失点の要因でした。
ただ、ラインアウトからのデリバリー(球出し)でミスをしたり、自分たちでコントロールできる部分でボールを失った場面もありました。FWのサイズの違いは自分たちでコントロールできませんが、ペナルティの多さも含めて、今日はコントロールできる場面でボールを失うことが多かった。これは、修正すべきポイントです。
ただ、選手たちは前半に24点差をつけられても、決して諦めることなく、最後まで戦い抜いた。今季、グリーンロケッツが大きく変わった点です。後半は終了直前までヴェルブリッツを無得点に抑えていましたが、これはハーフタイムにFW陣が懸命に話し合って修正した結果です。
選手たちの間から、もっと激しくコンタクトして、コリジョン・エリアで負けないようにしようと、情熱的に話し合ったのです。終盤にかけて、若い選手がどんどんピッチに入るなかで、そうしたディフェンスができたのは、今日の収穫です。
ただ、もともとアタックの機会が少なかったにもかかわらず、数少ないチャンスに、ブレイクダウンやコリジョン・エリアでボールを落としたり、相手に奪われたりしたのは、これから選手たちが学ばなければならない部分です。こうした部分をしっかり学んで、次の機会に正確にプレーすることで、選手たちは成長していくのです。
スクラムはだいぶ良くなりました。ラインアウトも、前節よりもずっと良くなりました。少しずつ良い兆しは見えています。
次節まで1週間のバイウィーク(休養週)がありますが、その間に交流戦5試合をしっかりレビューして、最後の5試合に向けてどう戦うかを固めようと思っています。
まずトレーニングの段階から、各自がそれぞれのプレー水準を上げるようにチャレンジすること。
そうやって、精度の高いプレーができるようになれば、自ずから準備のレベルが上がり、プレーを正確に遂行できるようになります。
これまでの試合でどうして負けたのかを見つめ、細かい習慣から変える――勝つためにはどうすればいいのか、勝ち続けているチームの選手たちはどういう心構えで準備をしているのかを常に考えながら、自分自身のレベルを引き上げることにチャレンジする。そうすれば準備の質が自然に上がり、それが試合での精度の高いプレーに結びつく。
他にも技術的な部分でフォーカスすることはありますが、残り5試合に向けて、今チームでもっともフォーカスしているのが、この「自分自身へのチャレンジ」「準備の質の向上」「精度の高いプレー遂行」の3つなのです。
 
 
ゲームキャプテンを務めたNO,8フェトゥカモカモ・ダグラス

まずゲームキャプテンを務める機会を与えられたことに感謝しています。
キャプテンに指名されたことで僕自身何かを変えたわけではありませんが、でも、やはり僕にとっては大きな挑戦でした。
準備の段階で首脳陣がチーム全員にプレッシャーをかけて厳しいトレーニングを積みましたが、僕自身はリーダーとして冷静にチームを見る目を持とうと心がけていました。円陣のなかでも、冷静に、みんながそれぞれの役割を果たせるように話すことを心がけました。
最初の20分間はほとんど攻める機会がなく、ヴェルブリッツの攻撃の圧力を止めようと選手たちがボールキャリアに寄り過ぎてしまい、フィールド全体を守ることができなくなっていました。ヴェルブリッツの大きなFWに少しずつ前に出られてオフロードをされるので、ついついボールの周辺に選手が集まってしまったのです。しかも、そういう状況で、タッチライン際の狭いサイドを攻められたり、小さなキックで防御を揺さぶられたりで、相手にスペースを与えてしまい、それがトライを奪われる原因となりました。その点では、バックスに負担をかけ過ぎたと思います。
シーズン終盤の5試合に向けては、これまでの試合を見直して、どこを修正すべきなのかをしっかり検証することが必要でしょう。そして、コーチ陣が提示した解決策を全員がしっかりと学んで、試合で実践する。
個人的には、ディフェンスでもっと決定的な働きをして、もっと組織的で連携のとれたディフェンスができるようにしたい。そういう形で、チームに貢献したいと考えています。

プレーヤーズコメント

少しずつ改善されたスクラムを支えるPR石田楽人

スクラムの練習自体が変わったわけではありませんが、僕たちが早く突っかけ過ぎて何回も反則をとられた静岡ブルーレヴズ戦をみんなで振り返ったことが、変わるきっかけになりました。
自分たちの強みは、相手としっかり間隔を開けて、いい姿勢で相手にヒットすることなのですが、ブルーレヴズ戦では間隔を詰め過ぎて、反則をとられる原因になっていた。だから、もう一度自分たちの強みに戻って、いい姿勢でヒットすることにフォーカスしました。それから、前に出られるようになりました。
自分たちの強みがヒットであることを確認してからは、相手としっかり距離をとって、いい姿勢で組むことに集中しているので、以前のようにレフェリーのタイミングと合わず、前につんのめって反則をとられることも、かなり減りました。
今日のスクラムは、お互いにペナルティをとったりとられたり……でしたが、ペナルティをとられたスクラムでも相手を押してスクラムを終えることができた。それは、かなり評価できると思いますし、次節に向けて、いい手応えになりました。
あとは、ヒットした後に、8人全員でスクラムをコントロールするところにまだ課題がありますが、ヒットするところまでは良かったので、そこからさらに押し込むのか、静止するのか、判断を統一すれば、さらに安定して相手から怖がられるスクラムを組めるのではないかと思っています。
 
 
LOで先発して初キャップを獲得したルーク・ポーター

今日は、これまでずっと練習を積み重ねてきた自分の役割を果たそうと思って、ピッチに入りました。まだいろいろ学ぶべきことは多いのですが、とりあえず役割を果たせて良かったと思っています。
試合に出たのが、昨年のプレシーズンマッチ以来だったので、ゲームの早い展開に息が少し上がりましたが、タックルでもランでも、自分のフィジカルの強さはアピールできたと思います。
オーストラリアでクラブレベルのラグビーをプレーしていた僕が、ピーターステフ・デュトイのような、これまでテレビで見てきた世界レベルの選手と対戦できたのも、とても嬉しかったし、光栄でした。
これまでチームはいい準備を重ねてきたのに、それがスコアボードに反映されず、悔しい思いをしてきましたが、それを変えるには、自分に与えられた役割を全うすることが大切だと思います。
その上で、110%、115%と、自分の力をさらに発揮すること。そうすれば、今日の後半のように、40分近い時間、相手を無得点に抑えることができるようになる。役割を全うすることと、さらに自分のパフォーマンスを上げること――それが、これからの勝利のカギになるでしょう。
個人的には、これから常にメンバーに入れるように努力を続けて、インテンシティ、つまり強度の高いプレーでチームに貢献したいと思っています。
 
 
タックルに汗を流し続けたLO山極大貴

今日はディフェンスの場面が多かったので、なんとかチームにプラスとなるように、前に上がろうとしていたのですが、内容的に良かったのかどうかは試合の映像を見てみないとわかりません。確かにタックルはかなり頑張りましたが……。
FWとしてスクラムはすごく成長した手応えがあります。課題だったラインアウトも修正されてきましたし、今日はモールからトライも獲れた。着実にチームは成長していると感じています。
ただ、今日も僕がハイタックルのペナルティを犯してしまったり、反則から攻め込まれる場面がまだ多い。ディフェンスが続く状況で、ペナルティをせずに我慢できるかどうか――それが、勝つためには大切だと思います。
 
 
今季活躍のSH山田啓介

今季は、出場試合数は増えましたが、まだチームが勝っていないので、物足りない思いがあります。もちろん、試合に出られることは嬉しいのですが、僕自身がもっと上手くなりたいし、チームのためにもっと貢献したい気持ちがある。それが物足りなさにつながっています。
今季は、テイラーHCからボールをさばくスピードを上げろと言われているので、さばく早さをすごく意識しています。というか、最重視しています。それから、ラックに駆けつけるスピードとパスの精度。そして、自分の持ち味をアピールするために、トライのアシストだったり、ラックからのサイドアタックを意識すること。この3つを重視しています。
今季はフミさん(田中史朗)がパスの練習メニューをいろいろ考えてくれて、SHのみんなで練習しています。全員が成長できるような、いい環境を整えてくれました。
SHはみんな仲が良くて、コロナが落ち着いているときに、いっしょにご飯を食べに行くこともあります。もちろん、僕自身、試合に出られなかったときは悔しい思いをしたし、心にはそれぞれライバル意識を秘めているとは思いますが、ギスギスはしていない(笑)。僕自身について言えば、今はメンバーに入れなかったときは悔しさを抑えて、1週間チームのために何をできるか考えています。
だから今はチームが勝つことが一番で、僕自身も勝った試合に出ていたい。もし、僕が出ていない試合でチームが勝ったら、嬉しいけれども、相当悔しい思いをするでしょうね(笑)。
そのためにも、残り5試合は、もっとチームが一体感を持てるように、いいムードを作っていきたいですね。
 
 
途中出場でリーグワン初出場となったSO亀山宏大

やっともらった(試合出場の)チャンスだったのですが、試合の流れ的には厳しかった。前半から自陣で戦う時間が長かったので、ボールポゼッション(保持時間)を増やそうと思っていましたが、ちょっとしたミスもあって、なかなか増やせなかった。
これからは、チームとして春から取り組んできた運動量で勝負するラグビーをやるために、まずFWを楽にできるようなキックをしっかり使いたい。キック戦略に磨きをかけて、地域的にも有利に戦えるようにすれば、ディフェンスの時間も少なくなりますから。今日は、ディフェンスが長く続くゲームだったので、もっとアタックする機会を増やしたいですね。


 (取材・文:永田洋光)


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